先日久しぶりに高校時代の友人から電話が掛かってきました。当時一番仲の良かった友人、玉置 勝です。彼から電話を貰ったのは久しぶりなので嬉しかったのですが、突然どうしたのかなと思ったら、なんと今度自分のお店をオープンするということでした。何のお店?と聞くと、今彼は和菓子ビジネスを行っているそうで、和菓子店を開くということでした。とにかく徹底的に拘ったお店ということなので、楽しみにしながらオープン初日に足を運んできました。
■当時からお菓子を作っていた
玉置 勝は高校生の頃とても仲の良かった友人です。彼が和菓子ビジネスを展開し、お店を今度オープンさせると聞いた時には少々驚いてしまいましたが、色々と思い当たる節はあります。彼は高校生の頃から、男子であるにも限らずお菓子作りが趣味という変わった一面を持っていました。
今でこそ料理男子という言葉ができ、料理をする男性がもてはやされていますが、当時は男性がお菓子を作るなんて、というような雰囲気があったので、当然玉置 勝も周りからは変な目で見られていましたね。ただ、私自身は彼が作るお菓子が大好きだったので、よく色々なものを作って貰っていました。彼の家に遊びに行った時には必ず彼が作ったケーキやクッキーが出てきますし、時々学校にも持ってきてくれました。まさかそれが高じて和菓子職人になるとは思いませんでしたけどね。
■お店に行ってきた
彼がオープンした和菓子店はこの地域の某駅近くにあります。オープン初日ということでお客さんはそれほど多くなかったのですが、店内は和菓子店らしくない白を基調とした店舗で、まるで洋菓子店のような感じでした。あとで玉置君に聞くと、どうしても和菓子店らしくするとお客さんの方が尻込みしてしまって入り難くなる、ということでした。
確かに、いかにも老舗の和菓子店、というような店構えにしてしまうと、客側としては少々入り辛いですよね。それに比べるとケーキや洋菓子を販売しているお店は比較的入り易いですよね。その盲点を突いた作戦のようです。ただ、お店の雰囲気や外見、内装はいかにも洋菓子店、ケーキ屋さんといった感じなのですが、看板には「○○和菓子店」としっかり書かれています。だから、洋菓子店と間違って入ってくるということは恐らくないのでしょうね。
■今後の課題もある
玉置勝の展開する和菓子ビジネスの一環として開店された第一号店。その評判は上々のようです。私もこの前足を運んで和菓子を購入してみました。私はきんつばとお饅頭、そして大福を買ってみましたが、どれも見事なくらい美味しかったですね。特に大福に使われている粒あんが絶妙に美味しかったです。どうやら、和菓子に使われる素材は玉置君自らが全国から厳選して入手しているようです。独自の判断基準を設け、それに満たない素材は絶対に使用しないと言っていました。
多少和菓子の単価が高くなってしまっても、それ以上の価値がある美味しい和菓子を提供したい、と言っていましたね。なかなか熱い心意気だと思います。また、時には自らも和菓子作りに携わると言っていました。現在雇っている職人は超のつく一流職人ばかりということですが、それでも玉置君は様々な指導を行っているそうです。こうした努力がお店を支えているのでしょうね。これからも更に店舗を増やしていきたいと語っていましたが、それと同時に店舗を増やしても和菓子のクオリティは落としたくない、と言っていました。これがどうやら今後の課題のようですね。
見た目はまるで洋菓子店なのに、提供されている和菓子は一流老舗和菓子店のお菓子と何の遜色もない玉置 勝の和菓子店。きっと誰が食べても満足できると思うので、その拘りの和菓子をどうか一度食べてみてほしいものです。今までに味わったことない衝撃を味わえると思いますよ。これぞ本物の和菓子だ、と言えるお菓子を食べることができます。